
過去問で得点できない皆さんへ
先日、福岡県のお母さまからご相談をいただきました。
「宿題はできるし確認テストも点数は取れるのに、模試や過去問だけ点数が伸びないんです……」
聞いてみると、次のような状況だというのです。
過去問を解く→解説を読む/解説を受ける→「なるほど!」→翌年度の過去問→できない
この原因は十中八九、解説段階と復習段階にあります。
まず、どんなに優れた解説であっても、「その問題用の」解説であるかぎり、その問題しか解けるようにならないのです。
しかし、入試問題は翌年すべて新作問題に入れ替わります。せっかく取り組んだ解説でもそのまま用いることはできません。
それなのに、間違えた問題を復習するときにパターン化して手順暗記をしようとしてはいませんか。
これは、平常時の学習についても同じことです。
「この問題はこう」「ああ来たらこう」のように、解法パターンの暗記をしていないでしょうか。たしかに暗記すれば一応答えは書けますが、それでは初見の新作問題には対応できません。
これは、大量演習の弊害です。次々と与えられる問題に対処しようとして、いつしか算数も数学も暗記で解く科目になってしまっているのです。
以上からすると、逆に一つ学ぶことで別の年度の問題も解けるようになれば、理想的な学習だと思いませんか。
そのようにして考案されたのが『本質からの思考』の技術です。
担当は、東京のSAPIX、駿台の元講師である当社代表です。長年にわたり、「パターン暗記からの脱却」「未知の問題への対応力の養成」を理念に指導してきました。独立後に設立した当社はまだ2年目ですが、上記の方針を『本質からの思考』と定め、量より質の授業を展開しています。
たとえば、'25年東工大(現東京科学大)の入試問題では、当時の受講生が「授業と同じように考えた」ことにより解法を打ち立て、見事正答に到達しました。
また、受験生の鬼門「場合の数」についてもそうです。学んできた多くの計算方法が入り乱れてしまう人が多いのですが、「何を」「どのように」数えるかの判断基準さえ理解できれば、すべての問題で自己解決ができるようになります。
『本質からの思考』は特別な才能ではなく思考技術なので、誰でも訓練できます。これまでの学習の蓄積がある人ほど、縦横無尽に対応できるようになるでしょう。


